長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした
「長崎景観クルス」好評です。
“長崎景観クルス”
長崎孔子廟
(クルス4枚入)148×100×20mm ちょうどハガキサイズです。
本格的な中国様式で建てられた
儒教の祖として日本でも有名な孔子ですが、中国や台湾では学問の神として崇められているそうです。ここ長崎の孔子廟も受験シーズンには合格祈願のために多くの学生が訪れる人気スポットになっています。
右は中国総本山の山東省曲阜(きょくふ)孔子廟から取り寄せているとっても貴重な合格祈願のお札。孔子を祀る「大成殿」で線香かロウソクを購入した参拝者は、希望すると無料で授けていただけるそうです。受験生のみなさん、ぜひお参りしましょうね!
居留地の面影を残す東山手の洋館群。その坂を下ったところに「長崎孔子廟」はあります。国際都市を地で行くように「隣接するお寺や教会から鐘の音が聞こえてきて、ここは実ににぎやかです」と言うのは、事務局長で長崎華僑総会・副会長の藩秀貴(ばんひでたか)さん。土地建物の所有は中華人民共和国ということで、孔子廟はパスポートのいらない「中国」なんだそうです。
江戸時代、儒学の学校に付随して日本各地に孔子廟が建てられましたが、「長崎孔子廟」ができたのは明治26年(1893)。清朝政府と在日華僑の協力によって、中国の総本山並みのレベルで建てられたそうです。つまり、中国人による中国人のための本格的な中国様式の孔子廟だったのです。
この小さな「中国」のこだわりは、ハンパではありません。孔子廟をぐるりと取り巻く塀の赤レンガも、建物の柱も敷き詰められた石畳もすべて本国製なのです。ずらりと整列する等身大の72賢人の石造も、史実に基づいて北京美術工場で彫刻したものを運び込んだとか。1体の重さは1.8トン。大理石だそうです。すごいですねえ。72賢人はそれぞれの職業に関係するものを手にしているということで、あなたは一体何者?なんてね。
孔子廟の魅力はまだまだ奥が深い?というわけで、孔子を祀る「大成殿」の後方へまいりましょう。そこには日中文化交流を目的として昭和58年(1983)にオープンした「中国歴代博物館」が。ここのすごさは何と言っても、中国の国家文物局が企画した展覧会をほぼ一年を通して開催していること。展示されるのは北京故宮博物院をはじめ中国各地の博物館が所蔵する国宝級の文物なのです。
それにしても、東京や大阪、福岡などで開催すれば行列ができるようなそんなメジャーな展覧会が、ここでは入館料600円だけで、並ぶこともなく鑑賞できる。つまり、こんな有効な情報をみんながゲットできていないということ? 「そう、宣伝が足りないんです」と。おかげさまで、そのぶんゆっくりと楽しませてもらえるわけではありますが…。 ※開催中の展示および今後の展示内容は、下記電話番号にてお問合せください。
TEL: 095 824 4022
帰り際に「大成殿」でおみくじを引きました。「陰陽五行」で運勢を占う中国古式の本場のおみくじは、日本人にとってはちょっと過激な表現が多く、実際にショックを受けて落ち込む人も出てきたとか。そこで現在は日本人向けに少しだけソフトな表現に変えているそうです。「中国人はそのままでも全然平気なんですが。国民性の違いでしょうね」と苦笑いする藩さんでした。
2014年4月記
※長崎孔子・中国歴代博物館/長崎市大浦町10-36 ℡095-824-4022