長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした
「長崎景観クルス」好評です。
“長崎景観クルス”
活水学院
(クルス4枚入)148×100×20mm ちょうどハガキサイズです。
明治12年創立のミッションスクール
オランダ坂を上った小高い丘の上に立つ活水学院。赤い屋根に配されたドーマーウィンドウ(屋根窓)が印象的なゴシック様式の学舎は、旧居留地の東山手から南山手かけての洋館群に溶け込んで、ひとつの観光スポットになっています。今回はシスタークルスに代わり、活水女子短期大学出身の私、金澤昌江(小浜食糧株式会社代表取締役)が母校をご案内させていただきます。(平成26年6月取材)
ああ、懐かしいです、活水女子大学の東山手キャンパス。写真の5階建て六角堂は、学生時代に友達とよく待ち合わせした場所です。活水学院(大学・高校・中学)はアメリカ人のエリザベス・ラッセル女史が明治12年(1879)に創設したプロテスタント系ミッションスクールで、九州では一番古い女学校なんですよ。「自分が受けた教育を娘にも」と、遠く離れても3世代4世代にわたって入学されるケースも少なくないと聞きます。大正15年(1926)の竣工時の姿をとどめる本館は、そんな母娘たちがそれぞれの青春の思い出を重ね合わせることのできる貴重な場所でもあるんですね。
今回私たちの撮影に立ち会っていただいた広報担当の職員の方も同窓生。大正末期の教室やチャペルを当たり前のように今も使い続けているこの環境が特別だということに気付いた時、「改めて活水のすばらしさを実感した」と話してくれました。卒業後もそんな環境から離れがたく、母校に就職されたのだとか。校章の十字をかたどったドアのデザイン、回り階段の大理石の手すり、中庭にそびえる大きな楠木…なにもかもが活水の歴史と共にあり、です。
なかでも本館の大チャペルは思い出深い場所のひとつ。学生たちは週1回ここで礼拝の時間を過ごします。聖書を読み、先生方の説教を聞き、パイプオルガンに合わせて讃美歌を歌っているうちに、自然に心が静まってくるんです。もうひとり、同窓生で総務課職員の方は、入学するまでキリスト教には馴染みがなかったそうですが、「礼拝の時間は、何物にも代えがたい癒しの時間だった」と。私も含め多くの卒業生たちが彼女と同じ気持ちだったと思います。
左の写真は昭和8年(1933)に造られた小チャペル。窓を通して降り注ぐ琥珀色の光に包み込まれただけで、誰もが敬虔な気持ちになれる、そんな場所です。微妙なカーブが美しい長椅子は、明治時代にあった構内のチャペルで使われていたもの。花文字の聖句が彫られた木製の講壇は、明治時代の技芸部の学生が手作りしたもの。古色蒼然としたオルガンもまた、活水の歴史の重さを漂わせながら静かにそこにたたずんでいました。
この活水の校舎は、全国のミッションスクールをはじめ山の上ホテルや大丸大阪心斎橋店などの伝統的洋風建築を幅広く手掛けたヴォーリズ建築事務所の設計によるもの。建築好きの方にはとても興味深い建物のようです。私も学生の頃、オランダ坂から熱心に校舎を撮影する観光客の方をよくお見かけしました。残念ながら一般の方の構内への立ち入りは制限されていますので、活水についてもっとお知りになりたい方、さらにヴォーリズ建築事務所のほかの作品にも興味があるという方は、下記のホームページへアクセスしてみて下さい。2014年7月記
<p大村イオンのボンパティで「景観クルス 活水学院」を買って頂いた男性から、活水学院の公開講座を受講されていること、数年前に建物が魅力的だったので描かれた水彩画のこと私どもの社長が活水出身ということを知ったことなどを書いて、この絵はがきをお送りいただきました。手に取った瞬間に嬉しくなってしまいました。社長も満面の笑顔で嬉しい!と言っておりました。諫早のA様ほんとうにありがとうございます。
※素敵な空間なのですが、なかなか一般の方は入れないけれど、公開講座受講ということで見る事が出来るんですね。