長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした
「長崎景観クルス」好評です。
“長崎景観クルス”
長崎くんち
玉園町『獅子踊』
クルス4枚入¥324 (税込)
148×100×20mm
ちょうどハガキサイズです。
令和元年取材
躍動する演技で“暴れ獅子”の異名をとる
玉園町 獅子踊 たまぞのまち ししおどり
諏訪神社が鎮座する玉園山のすぐそばにある玉園町は、昭和58年に長与町の吉無田郷に伝わる異国情緒あふれる「獅子踊」を奉納。以来、2回、3回と回を追うごとにバージョンアップしながら、6回目となる今回も“暴れ獅子”の異名をとるそのアクロバティックな演技で観衆を沸かせてくれそうです。(令和元年7月取材)
玉園町の「獅子踊」を担うのは、西彼杵郡長与町の青田巌会長率いる「吉無田獅子舞保存会」。子どもから大人まで総勢79名の大所帯です。昭和58年のくんちでは2頭だった獅子をその後4頭、5頭、7頭と増やしていき、平成17年からは子獅子2頭も加わって計9頭に。踊り馬場を埋め尽くさんばかりの迫力です。前座の踊りには、この日のために夏休み返上で稽古を重ねた玉園町の子どもたちも登場します。
「獅子踊」の前半は、夫婦獅子が体を掻いたり転がりながら地面に背中をこすりつけたり、動物らしいユーモラスな踊りで観衆を和ませ、後半からは一転して躍動的な踊りで会場を沸かせます。さらにアンコールの「モッテコイ」がかかるたびに獅子の数が増えて、踊りもさらにアクロバティックとなり、最高潮のうちにフィナーレを迎えるという巧みな構成です。
「いちばんの見せ場は『花しぶり』。2人1組の獅子が肩車で立ち上がり牡丹の花の蜜を吸う演技です」と保存会の細田愛二さん。甘い蜜を嬉々として吸い、体を大胆にのけ反らせてはしゃぐシーンは、これぞ“暴れ獅子”の真骨頂! とはいえ、その激しさゆえに常に危険と隣り合わせ。細田さんもくんち本番で負傷し、痛みに耐えながら演技した経験も。それでもこの獅子には演者をとりこにしてしまう魅力があるのです。
「会員の最年少は幼稚園児です。そんな小さな時から、将来立派な獅子方になれるようみんなで育てていくんです」と言う青田会長は、みんながもっとのびのびと稽古ができるようにと自宅を山の上に移転し、大きな車庫を稽古場として提供。息子夫婦も孫も家族ぐるみで保存会活動を盛り立てています。本来なら地元限定のこの貴重な獅子舞が、玉園町の演し物としてくんちで披露される。これはやっぱり見逃せませんよ。