長崎の風景を絵はがき感覚でパッケージにした

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長崎くんち

魚の町『川船

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令和元年取材

船回し「右回りの2回転半」を頑固に守っています

魚の町 川船 うおのまち かわふね


長崎観光のシンボルともいえる眼鏡橋。近くにはべっ甲細工やカステラの老舗があって、いつも多くの観光客でにぎわっている、まさにこのエリアが今回「川船」を奉納する魚の町。かつて川沿いに魚市場があったことが町名の由来だそうです。令和元年7月取材)

子ども船頭の投網と、

川をさかのぼる船回しと

眼鏡橋がかかる中島川。この川の上流にくんちの舞台となる諏訪神社があります。「川船」は、子ども船頭が投網で獲った魚を中島川の急流をさかのぼってお諏訪さんにお供えするというストーリー。魚の町をはじめ7つの踊町が奉納する人気の演し物で、それぞれが独自色を出して観客を楽しませてくれます。 

自治会長で江崎べっ甲店社長の江崎淑夫さん(左)と長采の小西雅人さん。昭和30年建造の川船は今年で64歳に。
自治会長で江崎べっ甲店社長の江崎淑夫さん(左)と長采の小西雅人さん。昭和30年建造の川船は今年で64歳に。
中島川にかかる眼鏡橋。この上流に諏訪神社があります。
中島川にかかる眼鏡橋。この上流に諏訪神社があります。

船回しは魚の町の昔からの伝統で「右回りの2回転半」のみ。
船回しは魚の町の昔からの伝統で「右回りの2回転半」のみ。

所作を磨いて静と動のメリハリある演技を

「これはひとつのエンターテインメントですからね。各踊町さんいろいろ工夫があっていいかと思いますが、魚の町の船回しは昔からの『右回りの2回転半』を頑固に守っていますねえ。逆回転もしないんですよ」と自治会長で江崎べっ甲店社長の江崎淑夫さん。派手な演出はなく、とにかく伝統に忠実。だから、ひとつひとつの所作を磨いて、静と動のメリハリある演技で観客を魅せたいといいます。

 

本番でアドレナリンが出過ぎることも

船回しは回転軸をつくらず、会長が「横車を押すんです」というように、ハンドルの切れない車輪をとにかく腕ずくで横に押して引いて回すという力技なんだとか。「ここで左右の根曳の力のバランスが大切。稽古ではうまくいっても、本番になるとアドレナリンが出過ぎてバランスが崩れ、船が流れてしまう。かといってアドレナリンは出らんばいかんし、その加減が難しい」と長采(総監督)の小西雅人さん。

 


10月7日諏訪神社での奉納は特別です

魚の町の根曳衆には控えがいません。だから根曳の時にケガをしたという小西さんも、痛み止めの注射打って本番に臨んだそうです。会長によりますと「根曳に選ばれたからには、くんち前日(初日)のお諏訪さんの奉納には誰しも出たいじゃないですか。だからこちらも選んだ以上は全員総出演してもらうんです」。丸々ひと夏ハードな稽古を共に耐え抜いてきた仲間たちですから、喜びも皆で。粋な計らいですね。

 

ビードロ細工も豪華な魚の町の傘鉾は、幕末頃に制作されたもの(長崎市指定有形文化財)
ビードロ細工も豪華な魚の町の傘鉾は、幕末頃に制作されたもの(長崎市指定有形文化財)


6月1日の稽古始めの日からわが町のTシャツが普段着になる子どもたち。ラジオ体操にも。
6月1日の稽古始めの日からわが町のTシャツが普段着になる子どもたち。ラジオ体操にも。

写真協力 ブログ「魚の町 川船」様

2019年魚の町川舟 粋でいなせな演出に思わずため息。

ブログ 「魚の町 川船」 https://ameblo.jp/uonomachi-kawafune/ 

インスタグラム  長崎くんち 魚の町 川船

https://www.instagram.com/uonomachi_kawafune/ 

令和元年 踊町と演し物

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